選択肢を自分で作るということ

高校を卒業していない人にとって、村での職業の選択肢は多いとは言えません。学校に行くことすらできなかった人ははなおさらです。多くの村では農家か大工になることになるのが一般的で、運良く親から土地を譲り受けた人はその土地で農業をし、土地のない人は収穫で必要な時に雇われる小作農となります。

 

 

シェムリアップのごみ山(未処理ごみ集積所)の近くにあるアンルンピー村では、ごみ山で働いている人もいます。彼らはリサイクルできるものを集め、それをベトナムやタイといった近隣諸国のリサイクル業者に売ってお金を得ているのです。ごみ山のような場所で働くのは長期的に見て健康によくないのですが、家や家族、子供から離れなくていいという理由でそちらを選ぶ村人もいます。

 

 

Kumaeはバナナペーパー事業を通して、ごみ山ではない場所で働くという別の選択肢を提供しています。初めの頃は規模も小さく、十分なお給料も払えませんでしたが、元々ごみ山で働いていた3人のスタッフと共に歩み続け、現在は9人の頼もしい女性スタッフを抱えるまでになりました。

 

 

会社の改善のためにスタッフに様々な質問をしたことがあります。ひとつの質問は「あなたよりも後から働き始め、辞めてしまったスタッフもいるけれど、あなたはなぜここで続けているのですか?」というものでした。35歳の素敵なお母さんスタッフがこう答えたのです。「私はタクヤ(=山勢拓弥代表)が前に言っていた言葉を信じているの。私たちのためだけじゃなくて、子供たちの未来のためにもよりよいコミュニティにしたいわ。もし子供たちが教育を受けられないとしてもここで働いて、私たちが作ったこの村で幸せに生きてほしいの。」

 

 

本文:Sour Rathakanha
翻訳:芦田洋一郎

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